スタジオモデルノ

好天の日曜日、子供達の通う幼稚園の運動会がありました。
長男が年小からの参加なので３回目。
障害物競走、組体操、親子参加競技、２５ｍ走、ガチガチのスケジュールや
整列などは見られませんが、ゆるく、でも集中して進んでいきます。
父兄も座っていないで写真撮ったり、喋ったりして、場所取りなんてものもない
のです。


その中で緊張している男がいます。一見皆と楽しそうにしていますが、
前日、前々日と真夜中に目を覚ましてしまい。
一人でネットしたり、ご飯を食べたり、トンでもない事になっていました。
長男は過去２回の運動会の２５ｍ走でいづれも１番を取っています。
クラス約３０人のタイム測定で２連覇をしているのです。
運動会の閉会式で表彰状とメダルをもらい注目と賞賛を味わっています。
今回も絶対１番になるんだと意気込んでいました。３連覇を目指すのです。





２５ｍ走の競技開始、年少、年中、年長と５人位ずつ次々とスタートしていきます。
そして最後の組、先生から年長クラスで足の速い子供達の組ですと
アナウンスがあります。






４月生まれの長男、年少の頃は早生まれの子達とはかなりの差があります。
でも段々と差は縮まり、普段の授業で行うマラソンや２５ｍ走でも段々と
勝てなくなっていました。多くのライバルが出現しているのです。






スタートから飛び出した長男、それを追うライバル達、本当に僅差での勝利。
喜ぶ長男。こちらも興奮が抑えきれません。
「一番になった」喜びが爆発します。






そして最後の表彰。先生からの発表は、別の組で走った子の名前が呼ばれました。






その時の長男は、驚きと、悔しさと、こみ上げてくる気持と涙をこらえ
上を向いていました。頬をつたわる涙を拭きもせず、男泣きをしていました。
皆が疑わなかった彼の勝利。列の後ろの子が彼の肩を抱きます。
式が終わり、近づいてきて「疲れた」と一言。
「アイスクリームでも買って帰ろう」
夜、お風呂に入っている時、「一番になりたかったな」とぽつり。
「そうだね」







幼稚園での運動会は最後。来年からは小学校です。もっと足の速い子も
いるでしょう。勉強の出来る子もいるでしょう。これからいろんな事があるでしょう。
今回一番になれなかったことの回答はずっと先に出るのでしょう。





「おつかれさま」世界中の６歳児の中で一番かっこよかったよ。

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